どうしたら自分と相手の落としどころを見つけられるんだろう。
今回は交渉の型について紹介しよう。
- 考え方は様々
交渉とは言いますが、話し合いとも言えるでしょう。
交渉の型は複数ありますが、そのうちのいくつかを紹介します。 - 駆け引き交渉
一般的に無意識に用いられる事が多い交渉の型です。
交渉に慣れていないと、感情的な人ほど主張が通らない時にハード型になる傾向がある様子です。特に立場を主張すると、その後の話でも立場を守るべくややこしい話になりやすい傾向があります。
なお、ハード型とソフト型が対立するとハード型が勝ちます。
しかしハード型同士が対立するとトラブルへ発展しやすくなります。 - 原則立脚型交渉
当事者が協働して問題解決を図る為の、友好的で効率的な結果を導き出す交渉術です。
原則立脚型交渉は、実体重視交渉や 相互利益型交渉とも呼ばれる事があり、次の4つの原則から構成されています。- 人と問題を分ける
強い言葉が人格を否定しているように聞こえてしまう事があります。
相手の問題を起こしている要素を見つけ出し、「問題のある人」ではなく「問題のある要素」へ、相手と共に向かい合いましょう。
- 利益を抽出
なぜ相手の利益が必要なのか、相手の話を傾聴しましょう。
理解しようとする姿勢を見せると話が円滑に進みやすくなります。 - 立案
「互いの利益」を得られる案を模索します。
この時、複数の選択肢を考える事が重要です。
立案能力は場数を踏む程に増します。 - 客観的な合意
感情的な相手は、利害が対立した時に「言い続けた者勝ちの戦術」を用いる事があります。
「自身にとって都合の良い主観」を「客観的な基準だ」と主張し続け、最後まで粘って有利になろうとするのです。
意識して公正な基準で話し合う必要があります。
その為には市場の相場、専門家の意見、放逸などを配慮しましょう。
- 交渉が失敗しやすい要素
交渉しやすい環境を作る事も重要です。
「人と問題を分ける」と言っても、次の要因があると交渉は失敗しやすくなります。
失敗しやすい要因をなるべく減らして話し合いましょう。- 感情
感情、思い、拘りが強いと交渉が難しくなります。
互いに譲り合えるグレーゾーンを探す工夫をしましょう。 - 誤解
言動を深読みし過ぎたり、被害妄想を抱くと交渉が難しくなります。
噂や妄想で相手を疑う前に事実を確かめましょう。 - 認識
双方の認識が違うと話が噛み合わずに交渉が難しくなります。
共感目的なのか、問題抽出したいのか、原因調査や解決案模索したいのか認識を摺り合わせましょう。
- 利益を調整
「利益を抽出」では思いついた順に書き出して一覧を作ります。
ここで挙げた利益は聞き出しただけであり、合意した訳ではありません。
列挙した利益は次のように分類します。- 異なる利益
相手と自分の互いが主張している利益です。
例)
Aさん
定住して欲しい
修繕費を負担したくない
敷金礼金を事前に払って欲しい
Bさん
修繕費を負担して欲しい
敷金を無くしたい - 共通する利益
異なる利益の中で、相手と自分の互いが一致する利益です。
例)
安定したい
良い環境を保ちたい
良い仲でありたい - 両立可能な利益
異なる利益を調整した後の利益です。
複数の選択肢を挙げるといいでしょう。例)
長期契約を結ぶ条件で修繕費と敷金は負ける
敷金半額にする代わりに修繕費半額負担する
修繕費の材料費はA負担、工費はB負担とする
交渉の型を知っても、実践できるか不安だなあ。
場数を踏めばきっと力になるぞ。