第09話

 それからフムフムはポムのフラッシュから逃れるために空を飛んで逃げていました。

 後ろからはポムが追いかけてきます。

 どれぐらいの時間飛んでいるでしょうか。

「しつこいな……何処まで逃げれば諦めるんだろう……でも僕も悪いんだけどな……」

 ポムはいつまでも追いかけてきます。

「待てー!」

 ポムは叫んでいます。

「待てって言ってるでしょー! きこえてるくせにー!」

 フムフムはその声を無視して逃げ続けていました。

 けれど、辺りをあまり見ずに必死に逃げていたフムフムはお星様に顔をぶつけます。

「いたっ!」

 フムフムはバランスを崩して、落ちそうになります。しかしなんとか体勢を整え直しました。

「お父様のかたき!」

 ポムはそんなフムフムのスマートフォンのフラッシュをチカチカとさせます。

 暗い路地裏でもスマートフォンのフラッシュは眩しかったけれど、お星様が輝いている空の上でも十分に眩しく感じました。

 フムフム耳を使い目を隠します。

 しかしそれは、ポムの作戦でした。

 視界を失ったフムフムに傘で攻撃するつもりだったのです。

「っ! いってぇ!」

 声にならないような声を発したフムフム。

 ポムの作戦通り傘での攻撃がヒットしたのでした。

 フムフムは吹っ飛ばされてお星様に当たって止まりました。

 痛がりながらも声を出すフムフム。

「ごめんなさい。お星様」

 このままでは一方的です。フムフムはスターチップ草を振り回し星屑を飛ばしました。


 ――シュッ――シュッ――。


 何回も何回もポムに向けて飛ばします。

「当たって!」

 ポムは傘で防いだり、避けたりします。少しずつ後退していきました。

 フムフムの攻撃におされていたのです。

 しかし、ポムが振り回していた傘で星屑を跳ね返したのです。

 まるで、ベースボールでした。それも豪速球のホームランです。

 その星屑はフムフムの顔をかすります。

「危ないじゃないか!」

 フムフムはポムに向かって怒鳴ります。

「あなたこそ危ないじゃない!」  

 ポムもフムフムに怒鳴り返します。


 ――シュッ――。


 フムフムはもう一度だけ、スターチップ草を振り回し星屑を飛ばしました。

 そのスターチップ草がポムのスマートフォンに直撃し、画面が割れてしまいました。

 これでもう、スマートフォンのフラッシュ攻撃をくらうことはありません。フムフムはそう思いひと安心しました。

 けれど、ポムの表情は激怒していました。

「どうしてくれるのよ! お父様に連絡しなきゃいけないし、お友達ともお話しするし! このスマートフォンですることはたくさんあるの! どう責任をとってくれるって言うのよ!」 



 ポムは怒っているけれど、涙を流していました。

 そして、ポムは背を向けると、フムフムから少しずつ遠退いて行ったのです。

「悪いこと……しちゃったかな……でも、よかった」

 フムフムの心は罪悪感と安心感で溢れていました。
	
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ライター : 紀州桜玲

シナリオライターです。シナリオ、小説、全年齢、成人向けを書いてます。
日々勉強です。


挿絵イラスト : ぱじかわ仮面

アニメ原画、ゲーム等のキャラクターデザインを経て、現在はフリーのイラストレーター・絵コンテマン。
アプリゲーム「7ひきのまめ」原作担当。
Twitterにてオリジナル動物ファンタジー「ぷねことかへるウィズロンリーウルフ」毎日更新中🎵

~ご挨拶~
ご縁があり小説版フムフムの挿し絵を担当させて頂くことになりました!
つやぷに(造語)した可愛いものが好きなので楽しいです💖
素敵な世界観が伝わるようにがんばります!

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