第07話

 翌夜、フムフムはバローロをまた探していました。昨晩と同じ場所に行ってみますが姿はありません。

  この広い空の中、昨晩の場所がわかったのは、そこにお星様が居なかったからです。

  その時、気になることが起きました。遠くの方でお星様が一つ一つ消えていくのが見えたのです。

  フムフムは思いました。バローロがお星様を取っているのだと。

  ビューンと風に乗り、バローロがいるであろう場所まで急ぎます。

 「また、お前か」

  思った通りバローロはそこにいました。袋にはいくつかのお星様が詰め込まれています。

 「昨日、あれほど言ったのに!」

 「だから俺も何度も言ったやろ。価値観が違うんやって。それとも何か? この星たちは全部お前のやって言うんか?」

 「そ、そーゆーわけじゃ……」

 「やったら文句言いっこなしや。ほっといてくれ」

 「でも、あなたのでもない……」

 「なんやって?」

  バローロはフムフムを睨み付けました。しばらくして、フムフムがあまりにもしつこいので、イライラし始めたのです。

  バローロは袋に詰めていた星屑をフムフムに投げつけました。ビュンビュン勢い良く飛んできた星屑を避けることができないフムフムは身体に傷を追いました。

  「アハッ……」っと声にならない声を発します。それでも一歩も引かないフムフムは、それほどお星様を美しく感じていたのです。

 「俺には可愛がってきた娘がいるんや! 稼がんと生きていかれへん!」

  バローロは再び星屑をフムフムに投げつけました。避けもせずただただ受け止めるフムフム。傷は増える一方です。

  フムフムはバローロの親心が見えていました。それを受け止めるという気持ちで星屑の攻撃を交わさずに何度も受け続けたのです。


「もうええやろ。あきらめい!」

 「お、父さん、だって言うなら……こんな方法じゃなくて、もっと真面目に働いたら良いじゃないか!」

 「五月蝿いわ! お前に何がわかる!」

  バローロはまた、星屑を投げつけました。それをなんとかかわしたフムフムは、ふらつきながら口にします。

 「むす、娘さんは……このお星様を……見てないの?」

 「星って……娘の話はいいんや!」

 「こんなにもきれいなお星様が無くなっちゃったら、きっと悲しむよ!」

  フムフムはスターチップ草を振り回し星屑を飛ばしました。

  急に星屑が飛んできたことに驚いたのか、バローロは目を閉じて手で顔を塞ぎました。

 「痛いやないか!」

  顔をあげて叫んだバローロは、煙の塊を飛ばしてきます。

  ケホケホと咳き込んだフムフムは顔の辺りに受けた煙を振り払います。

 「娘か……この星がなくなったら……悲しむんかな?」

  バローロはフムフムの傷だらけの身体を、娘の心の傷を重ね合わせたのです。

 「そう言えば……小さい頃一緒に良く星を見上げてたなぁ……すっかり忘れてたわ……」

  バローロは眼から数滴の涙を溢します。

 「わかってくれたなら、良かった……」

  フムフムは安心したのか、力が抜けて落ちていきます。

  その後、フムフムはバローロに助けられ、目を覚ました時には何処か知らない場所でした。

 「お、眼覚ましたか」

  フムフムはまだ状況の把握が出来ずにキョトンとしています。

  "色々とすまんかった。お前の言うことが正しかったわ"とバローロはフムフムに置き手紙を残していました。 
	
ツイート 
ライター : 紀州桜玲

小説執筆歴12年。全力で頑張って書いてます。
日々精進し依頼を頂くことも増え、実績は着実に増えています!
最近はシナリオ、脚本も担当させていただいており、そちらも勉強しています。


挿絵イラスト : ぱじかわ仮面

アニメ原画、ゲーム等のキャラクターデザインを経て、現在はフリーのイラストレーター・絵コンテマン。
アプリゲーム「7ひきのまめ」原作担当。
Twitterにてオリジナル動物ファンタジー「ぷねことかへるウィズロンリーウルフ」毎日更新中🎵

~ご挨拶~
ご縁があり小説版フムフムの挿し絵を担当させて頂くことになりました!
つやぷに(造語)した可愛いものが好きなので楽しいです💖
素敵な世界観が伝わるようにがんばります!

お仕事のご依頼はTwitterのDMからお気軽に🎵
よろしくお願いいたします!

▲ ページの先頭へ戻る