第04話

 翌夜、すっかり疲れのとれたフムフムは、ビューンと夜空に羽ばたきました。

  まん丸お月様だけと少しのお星様が見えています。

(酷い……早く見つけないと!)

 夜空に出たからといって昨日のセイリアに 出会えるとは限りません。

  でも、昨日失った分を、今日また取りに来ると思ったのです。

  気持ちの良い風に乗り、フワフワと高度を変えながら夜空を巡回します。

 「あっ! いたっ!」

  フムフムはセイリアを遠くに見つけました。そして、ビューンと風に乗りスピードをあげました。

  だんだんと縮まる距離。けれど、セイリアはフワフワのことに気づいていません。

  星を集めることに夢中なのです。

 「昨日落とさなければよかったのよ!」

  急に大きな声で叫んだセイリア。それに驚いたフムフムはスピードを緩め、ゆっくりと近づいていきます。

 「あっ! また邪魔しに来たのね!」

  フムフムはセイリアに気づかれてしまいました。

 「星を持っていくのはやめてよ!」

 「あなたには関係ないわ。邪魔しないでくれる?」

 「どうして持っていくの?」

  セイリアからの返事はありません。

 「ねぇ、どうして持っていくの?」

  セイリアはフムフムを無視し始めます。

 「聞いてくれないなら、こうするしかないよ!」

  フムフムはスターチップ草を振り回し星屑を飛ばしました。

  セイリアに当てることはなく、わざと外しました。

 「危ないわね! 邪魔しないでって!」

 「持っていかないなら邪魔しないよ」

 「あぁもう!」

  セイリアはビューンと猛スピードでフムフムに突っ込んできました。

  急なことだったので慌てていると、フムフムは飛ばされてしまいます。

(痛いっ)

「帰って、邪魔なの」

 「だから、持っていかないでよ!」

  フムフムは再び、スターチップ草を振り回し星屑を飛ばしました。

  今度はちゃんと当たるように狙いました。

  それを、セイリアは華麗に避けて見せます。

(また、疲れさせるしかない)

 フムフムはそれから、何度もスターチップ草を振り回し星屑を飛ばしました。

  セイリアは星屑の軌道を読みながら華麗に避けていきます。しかし、鈍くなっていく動き、星屑の軌道への反応も遅くなっていきます。

 「持っていかないなら、僕だってこんなことしたくないんだよ」

  フムフムは一度攻撃をやめます。

  肩を大きく動かして息をきらしているセイリア。その時、ひとつの星屑が命中しました。

  その様子を見ていたフムフムがチャンスとばかりに、星屑を飛ばしたのです。

  ホウキの枝に当たりバランスを崩します。

  ホウキから落ちそうになり、なんとかホウキにしがみついたセイリアは、ホウキに這い上がりました。

 「危ないじゃないの!」

 「君が話を聞いてくれないから!」 
	
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ライター : 紀州桜玲

小説執筆歴12年。全力で頑張って書いてます。
日々精進し依頼を頂くことも増え、実績は着実に増えています!
最近はシナリオ、脚本も担当させていただいており、そちらも勉強しています。

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